2021年1月からドラマ放送も決定している『ここは今から倫理です。』。
少し前からヤンジャンプリで読んでいて、めちゃくちゃハマっております。
区切りがよいところまで読み終えたので感想。
全体の感想
もともと、倫理や哲学に興味があったので、タイトルに惹かれて読み始め。
倫理の先生の言葉ひとつひとつが心に刺さりまくるし、めちゃくちゃ色々深く考えさせられる。
生きるってなんだ。
人は簡単に絶望もするし、ふとしたことがきっかけで楽しく生きられたりもする。
一話毎の登場人物である生徒たちの悩みがリアルだったり自分とは全然違う世界だったり。
もう、毎回毎回引き込まれる。
前話までにフォーカスあたっていた生徒が画面の隅に描かれていたりするんだけど、ほんのちょっと成長した姿が垣間見えたり、あるいはただただ単純に元気な姿を見られるだけで、もう本当感慨深くなる。
倫理としての内容が興味深くてめちゃくちゃ面白いのはもちろん、キャラクターにもどんどんハマっていって、「すごいぞこの漫画!」ってなってます。
実は、漫画としての絵柄はあまり好みではなかったので、ここまでキャラクターにもハマるとは思いませんでした。
もう、とにかくとにかく先生の色気がやばい。
えっちぃのとかを前面に押し出す漫画じゃないんですよ。読者サービスみたいなショットも全然ない。
ただ普通に立って、話して、佇んでいるだけなのに、ぐっと惹きつけられる色気がある。
好みの絵柄でないのに、ここまで心留められることって今までなかったので、なんだ今何が起きてるの……?! って感じで過ごしております。
内面から溢れ出るセクシーさなのかな……。
あと、逢沢さんがめちゃくちゃ可愛くてしょうがない。
他のみんなも可愛いんだけどね、逢沢さんが特に、全力でまっすぐわーきゃーしてるのが可愛すぎるし、先生を慕っているのもすごく可愛い。
ヤンジャンアプリみんなのコメントが楽しい
ヤンジャンアプリは漫画の最後にコメントを残すことができて、他の人のコメントを見ることができるんですね。
これはこの漫画意外でもそうなんですが、やっぱり他の人の感想も読むのって楽しい。
同じシーンに響いた人のコメントを読めば「わかるー!!」ってなるし、自分とは違う感想を読んで「なるほどなー」と新たな視点に気づくこともあるし。ネタバレコメントは嫌だけど。
さて、このコメント欄、ここ倫に関して言うと、漫画本文の中で倫理に関することが盛りだくさんで話されるので、コメント欄でもけっこう真面目な倫理の考えについてコメントが残されていたりします。
それと同時に、「このシーンの先生の色気やばい」っていうコメントもちらほらあり、「やっぱりそうだよね!! みんなも思ってたよね!! なんなんだろうねあの色気!!」って思いながらも楽しんでおります。
ひとつの漫画のコメント欄が、真面目な倫理の話と先生えっちぃで2分化してるのが面白い。笑
18話感想
17話で、あれ、いままでの生徒全員集合だね? って思ってたらまさかの卒業ーーー!!
逢沢さーーーん!! あとポニテ可愛い。
先生に言われてボールペン字を始めて、けっこう楽しいかもって思ってたのに、卒業の頃には飽きちゃったってなるのも、なんだかリアルでいい。
新しい何かを始めるってのがいいんだよね。続かなくたって失敗したって「自分を変えよう」と動いたことがいいよなーって。
たぶん、虚無的な何かからくる寂しさか何かで(語彙力)、悪友とつるんでただ無下に時間を過ごしていた彼女が、ボールペン字や大学に行くための勉強など自分のためになることに時間を費やせるようになったっていうのがいいよなぁって。
あぁ。先生。先生は本当先生だよ……。
ボールペン字は飽きちゃったけど、たぶん彼女はこれからも色々なことを見つけて、挑戦して成長していくんだろうなー。って。
大学でも本当に色々な出会いや経験を経て、もっともっと素敵な女性になるんだろうなーって思わせられる感じが、もうなんか涙ぐむ。
さて!!
卒業式後の告白シーンですよ!!
なんかさ、逢沢さんは最初ヤリマンで軽いキャラな感じかな?と思ってたから、その後先生を好きってなった後の動きが、
教養のある人が好きと言われる⇒ボールペン字始める⇒在学中は好き好きオーラ放ちつつちゃんとした告白は卒業式後に行う
という律儀で健気な感じが、もうー!!ってなって。
けれど玉砕。
あぁまぁそりゃそうさぁ、と、大人な私は思いながら読んでしまいました。
先生から逢沢さんには個人的な好意は感じられなかったし、
さらに私はもう完全に先生サイドの人間なので(年齢的に)、
「貴方の世界と出会いが…これからどれだけ広がって行くのかは」っていうのが分りみしかない。
逢沢さんの若さを先生が受け取れるわけがない。
18歳の元生徒と、30オーバーな先生とで、そう簡単にうまくいくはずがない。
って、思って最初から切り捨てちゃう、私も汚い大人なのかなー。
もうさ、18歳っていう若さよ。眩しすぎる。
これから本当に色々な出会いと経験があって、どんどん変わって成長していく。
変化していく若さに、希望がまだ満ち溢れている彼女に、30を超えた変化も成長も落ち着いてしまった自分が一緒にいていいのかってなるよね。
よくある「もっといい人がいるはず」というセリフ、若いころは本当わかんなかったけど、今はすっごいよくわかる。
大人になると「自分なんかがこの若さの芽を摘んではいけない」みたいな感覚ありませんか。なんなんだろう。
自分がこの子の将来の可能性を狭めてしまうんではないだろうかみたいな。
(これは決して他の年の差カップルを否定するわけでもうまくいくはずがないと言っているわけではなくて、自分が同じ立場だったらこう思っちゃうなという話。(自分がつまらん大人になっちゃったなーって日々を淡々と生きてるからなのかなきっと。若い頃に溢れていた情熱や希望、なくしちゃったもんなぁ。あぁ。))
玉砕して、傷ついて泣いてたけど、そんな逢沢さんに共感して寄り添うような気持ちになれず、「これもいつか思い出になるんだよ」って温かい目で見てしまった時に、私はもう若くないんだなって。
それよりも、泣いて駆け込める友人たちがいるのが本当に尊くて。
先生の倫理の授業を受けていなかったら、こうやって心配して囲んでくれる友達もできなかったのかもなって思うと本当に、恋愛は叶わなかったけど、その他の尊いものをこの子は最後に手に入れることができたんだなぁって。
あぁ。青春……ってしんみりしつつ、実は正直最後の逢沢さんの反応の流れがわかりませんでした。
告白を断られて、なんでと迫られて、「結婚に懲りた」という先生。
からの、ショックを受けて「大人って汚い」となって「もういい」となってしまった逢沢さん。
ん? なんで「結婚には懲りたから もうしません」から「大人って汚い」に繋がるんだ? と。
実は結婚してたというのがショックだった? んんー?
私だったら、「あぁそうなんだー」と思ってしまいそうだなと。
私は、読みながら「あーなるほど色々あったのね」と納得してしまい、先の「自分なんかがこの若さの芽を摘んではいけない」みたいな感覚も相まって、世間体うんぬんの前に先生自身に何かあるんだな、だから付き合えないんだなと腑に落ちてしまい。
適当なことを言ってあしらったわけでもなく、自分の私的な部分を(匂わす程度だけど)説明して断った先生は、きちんと誠実に対応してくれたんだなって思ったけど、逢沢さんにとっては違ったのかなぁ。
教えたい
倫理がとても大事な事で
それがたとえ分かってもうまくなんて生きられない
そんな愚かな人間の愛し方を…
自分自身の愛し方を…
っていう先生の最後のモノローグ。
教えたい。けれど、まだこの「生徒」には教えられない。
ここが、若人と大人を分けているところだよねー。
「教えたい」はどこにかかっている?
「うまくなんて生きられない」にかかっているよね。
そんな愚かな人間、自分自身の愛し方を… なんだろう?