ずっと気になっていた『海辺のエトランゼ』を見ました。
背景がめっちゃ綺麗
海や空はもちろんなんだけど、庭の花がすっごく綺麗!
色鮮やかな様子とか風に揺れている感じとか。
うわーいいなぁって。ぐいぐい引き込まれる。
こんな、花や風や海に囲まれた暮らし。
いいなって、空気をじんわり感じる。
確か、映画のCMで見かけて気になるなーと思っていた作品。
あらすじレベルの前知識まったくないまま視聴しました。
始め、この庭のある家がシェアハウスということを理解できずにしばらく「???」のまま視聴。
あれ、主人公のお姉さん?実家を出ていくの?
その代わりにこの男の子がやってくるって? と。
いやー。
沖縄暮らしとか、離島暮らしとか、シェアハウス暮らしとか、憧れていたことあったけど、こんなところに住めたら素敵だなぁなんて。
家の中の様子とかも、懐かしいようなあったかいような感じがじんわりしていて。
カーテンだけで仕切られた感じとか、実央の部屋がちょっと散らかっている様子とかもすごくリアルで。
今、見ているこの場は離島とはかけ離れた街の中で。
季節も冬の気配を感じているころで。
それなのに、静かな暮らしと爽やかな夏の風をしんしんと感じる情景に、いいなぁって。
ストーリーとは別のところで引き込まれる。
日常から切り取られた一時的な世界
南の離島のシェアハウス。
人生のどこかで、何かのきっかけでここにやってくる人達が大半なんだろうな。
ここで生まれ育ち、シェアハウスに来る人もいるかもしれないけど。
一緒になる人を見つけて出ていく。
地元に「帰る」。
この南の離島に定住する人もいるかもしれないけれど、きっと大半が通りすぎていく。
一時的な滞在地。
けれど、だからこそなんだか特別感があって。
ここの場所を出てしまえば、南の離島を離れてしまえば簡単に「日常」に戻ってしまう世界。
一度でいいから、こんな世界に足を踏み入れてみたかったなぁなんて。
映画を見ながら、私はもうこんな世界では暮らせないんだろうなぁって少し寂しくなった。
今後一生、ってことはないだろうけど、今ある定まった生活を置いてはなかなかいけないよなぁって。
今ある生活が嫌なわけではない。
むしろ幸せで。
でも、こんな暮らしをする機会やタイミングは逃しちゃったなぁ、と。
「こんな暮らし」を選ぶことができるタイミングはあった。
憧れていたもんね。離島暮らしやシェアハウス暮らし。
けれど、踏ん切りがつかなくて。
もちろん、行ったとしても映画のような素敵な出会いもなく、ただ一人海辺に座って「今後の人生どうしよう」ってガタガタ震えているだけだったとも思うけれど。笑
都会暮らしに疲れて憧れだけで離島に来ちゃったって、あちゃー感も半端ないし。
でももし行っていたら、こんな暮らしいいな〜のカケラを少しは体験できていたかもな、なんて。
あるいは、部屋の隅っこでいいからちょっとクンクンして、この懐かしい感じを堪能してみたかったな、なんて。
そんなことを感じる世界観というか、情景に、ずっと心奪われてしまいました。
あとねぇ、年齢的にも、もうこんな純粋な日々を暮らせない。
「ちゅーくらいええやんか」って思わず思ってしまった自分が、老いたなぁ、と。
「好きな人が私に微笑んでくれた!≧д≦ 」くらいで心乱された乙女な時代もあったはずなのに、そんな純粋な感情は遠い彼方。笑
この、いいなぁって思う感じは、得ることができなかった体験に執着しているのか、失ってしまった感情を寂しく思っているのか。
しんどいよ
いつか 好きになった相手と抱き合えたら
そんなこと絶対叶わないと思ってた
胸にきゅーんと刺さったよ。
駿が涙ぐむ描写とも相まって。
身体のしんどいよと対比して、この幸せに満たされている感じが。
桜子かわいいよなぁ。
「愛想が尽きました」の時のジト目無表情可愛いし、その後のキスを迫る表情可愛いし。
この子の淡い恋も、切なかったなぁ。
あと、ちらっと映ったフェリーの名前、「フェリーざまみろ」だと思ってたましたすみません……。
舞台が座間味島ということも知らずに見ていたので、何かをもじったのかななんて。
「フェリーざまみ3」、いつか乗って行ってみたいな〜。